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田辺 紫

Author:田辺 紫
湘南在住コピーライター。All About横浜ガイドを務めています。横浜・鎌倉で、見た・聞いた・食べたことなどをさくっと紹介します。よろしくお願いします。

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2009年5月、All About 横浜(旧)ガイド日記から引越ししました。画像がないページもありますが、ご了承ください。

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明治学院大学 横浜キャンパスで開催された、国際学部付属研究所主催 2010年公開セミナー「知」の十字路 第5回 東 浩紀氏(以後あずまん)と高橋源一郎氏の対談を聞きにいきました。『「知」の十字路』という全体のテーマはありますが、対談のテーマ(題)は特に設定されていませんでした。全体としては、あずまんの書いたもの(ツイッター、批評、小説)について、高橋氏が掘り下げて聞いていく、という進め方でした。

高橋氏の質問が高度(引用とか)すぎて、少々わかりづらいところもありましたが……「なぜ、いま、あずまんは小説を書くのか」の理由がわかり、受講してよかったです。定員500名の720教室は、7割以上埋まり、参加者は、年配の方(男性8割、女性2割弱)と明治学院大学の学生と思われる若者が半々、といった参加状況でした。私のようなアラフォー男女はちらほらでした。

あずまんのしゃべりが高速で、メモが追いつかないところが多々ありましたが、メモれた範囲で簡単に内容を紹介してみます。
■あずまんの紹介
批評家、小説家、本気のサブカル好き、父親、思想家(見習い)などなど、いろいろな顔を持っている方。思想家が(見習い)なのは、「思想家というのは、自分で言うものではなく、死んでからそう呼ばれるものだと思うから」(東)

■尖閣ビデオ流出について
「朝日新聞の『論壇時評』(ウチにいっぱい本が送られてきて、3000字ぐらい書くところ、との説明)のテーマはこれで決まりですね。まずは、情報漏洩については、いけないことだと思います。しかし、これは確信犯だと思うし、これを国民は支持している。菅政権は、犯人探しだけをしていたのでは、つぶれてしまいます。また、メディアでは一切報道されず無視されましたが、尖閣諸島問題について、渋谷や秋葉原、六本木で数千人規模のデモが起きました。現場も国民も不満に思っているということ。外交政策を替えるべき」(東)

■インターネットの社会的意味について
「簡単に言うと、可視化・透明性ということですね。尖閣ビデオ問題のように、隠すことが難しくなっています。情報をオープンにする、透明化を高めるという風潮が高まっているので、密室で何かを決めることは、大衆の不満を生む。しかし、インテリは大衆にまかせてはいけないと思っているのですが……。もはや、情報は漏れること前提に、政治を行わなければならないのだが、今の日本は対応できていないと思います」(東)

■ルソー(ジャン=ジャック・ルソー)の時代と現代の共通点について
「ルソーの思想は、ネット社会に通じるものがある、と『一般意思2.0』という言葉で伝えようとしていますが」(高橋)
「『社会契約論』でルソーが何を言っているかというと、透明性を高くしたい、という考えです。媒介者が嫌い、地産地消が好き、障害を取り除く──民主主義というか、人民主権。無媒介を可能にするのは、情報社会なんです。人々は情報を求めていて、ツイッターはまさに適任。ルソーが求めてきたことを人々は忘れようとして、カール・マイヤーがヒトラーをつくってルソーの時代は終わった。しかし、現在はグーグルがあるので、独裁者はいらない。ツイッターとグーグルがあれば、新しい国家を作ることができるかもしれません」(東)

「以前、東さんは、『間接民主制は奴隷制と同じ。21世紀も奴隷制社会だ』とおっしゃっていました。直接民主制は物理的に集まれないが、インターネットならはそれを可能にする、とも。しかし、一般意思は難しいこと。国会で何かを決める時は、議論を尽くしてA、Bのどちらかに決める、もしくは拒否しますが、ルソーの考えでは、A、Bどちからに決めず、異なるままでいろ、ということになりますが?」(高橋)

「ルソーの『一般意思』というのは難しい、ヤバイ思想だと思います。ルソーは神学的に解釈して、数学的に証明すれば、どこかに答えがあるでしょ?という考え。議論を尽くす、ということではありません。ルソーは、コミュニケーションがない方が良い、コミュニケーションが社会をダメにした、とも言っています。ルソーって、ネットのひきこもり系の人だったと思います。で、ひきこもりだけで作る社会が理想だ、と。もちろんそれは、ヤバイことですが……。これを、現代社会に置き換えて考えることに意味があると思います」(東)

「ルソーが東 浩紀に見えてきますね。最後が心配です(笑)」(高橋)

■あずまん小説家になる、について
「ルソーは『告白』『孤独な散歩者の夢想』などの小説も書きましたが、東さんも小説を書きはじめました。なぜですか?」(高橋)
「評論を書いても読んでもらえないからです。評論・言論がつまらないものになっているのだと。ベストセラーは、若者文化・経済・ビジネスばかり。世の中の人が「言葉」に求めていることが、乏しいのかもしれません。今、僕が考えているのが、『エンターテインメント』について。人々の感情や欲望を操作することができるもの、と考えています。それを表現できるのが小説なのかと」(東)
「自分は理屈っぽくて、イヤなんです。説得しても意味がない。議論しても意味がない。世の中は変えられない。考えるとむなしくて……。理屈っぽくなれないから、学者にもなれない」(東)

「東さんの小説はエンターテインメントなんですか?」(高橋)
「いえ、純文学ですよ。まだ、作家も“見習い”です。しかし、小説のほうが読者が少ないのですが(苦笑)」(東)
「私も純文学だと思います。SF誌『NOVA』に書かれた『クルシェの魚』を読みましたが、叙情的で良いと思います。火星というのが、SFの現風景ですね」(高橋)
「純文学といえば私小説。第1作(『キャラクターズ』 桜坂洋 共著)は私小説的な感じで。SFといえば火星。『クルシェの魚』は火星が舞台です。ただ、一人称だと続かないので、次の『火星のプリンセス』は三人称になります」(東)

■質疑応答から
Q:対談の中で「これからの社会はダメだ」というお話がありましたが、これからの社会の中でぼくら(=若者)はどのようにすればよいのでしょうか?
東:日本は2050年ぐらいにどん底になって、2070年には日本はあるのか!?と思います。日本はダメだから、その中でどう生きるのか、ではなく、この国から逃げ出して生活することについて考えたほうが良いと思います。
高橋:自分は59歳だから、自分のことだけ思うと考えないですが、子どものことを思うと、日本はヤバイと思います。先進国で人口が減っているのは日本が初めて。2050年には1億人を切り、たいへんなことが起きると思います。だから、サバイバル力を身に付ける、ということで……。

Q:インターネットの透明性のお話が出ましたが、日本語で小説を書く、という役割についてもう少しお聞かせください。
東:今はもう、小説では届かないです。『悪人』(原作 吉田修一)のように、映画化されて初めて原作が注目されます。ですから、映画の原作になる、ということですかね……。言葉を書くということは、評論が細っているのと同様、ぼんやりした条件がはがれていると思います。
高橋:小説というか紙文化はおちかかっています。これからは小説の進化形が出てくるんでしょうね。電子書籍とか……。ただ、純文学は特殊なもの。エンタメでも、芸術でもなく、雑種であやしいもの。そういう小説が生き残る可能性はあると思います。

※公開セミナーはあと6回開催されます。興味ある方は無料ですので、足を運んでみてはいかがでしょうか。

HP:明治学院大学 2010年度公開セミナー「知」の十字路
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2010/11/10(水) 09:56 | コメント:0 | トラックバック:0 |
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